柳田国男のカクウチ

柳田国男「酒の飲みやうの変遷」には、居酒(酒店に居座って飲むこと)を、 デハイ、テッパツ、カクウチと言ったと書かれている。

酒屋でも「居酒致(いざけいた)し候(そうろう)」という店はきまっていて、そこへ立寄る者は、何年にも酒盛りの席などには列(つらな)ることのできぬ人たち、たとえば掛り人とか奉公人とかいう晴れては飲めない者が、買っては帰らずにそこにいて飲んでしまうから居酒であった。是(これ)をデハイともテッパツともまたカクウチとも謂(い)って、すべて照れ隠しの隠語のようなおかしい名で呼んでいる。